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評判、ブランド、依存症

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人からの評判や評価を気にしすぎるというのは、その分だけ、他人に依存していることを意味している。

物事にまっすぐに向き合い、自分自身の欲求に従い、自分にも他人にも、一番ベストな落とし所であると思われる判断を、いつも行いながら生きているのであれば、他人の評判などどうでもよいはずである。

もちろん、戦略的に、良い評判を得るように動くことは、ビジネスにおいても、政治においても、必要ではある。しかし、「良い評判を得ていなければ、不安である」といったものになってしまえば、それは本末転倒である。

「評判」はあくまで、自分がコントロールする「コマ」であって、「コマ」が自分になってしまってはいけない。

物事に対する、「価値」や「評価」や「意味」は、あくまで自分が与えるものである。
誰もが自分が与えた「意味」の中を生きるべきである。

他人が与えた「意味」の世界を、生きるのは、あまり心地の良いものではない。
他人が作った、できあいの娯楽、できあいの「ブランド」、を楽しむにしても、少なくとも、そのことに気づいたうえで、楽しむべきだ。

もちろん他者からの評価を完全に無視するのは、傲慢といえる。
他者からの評価を、自分自身に対する参考意見として、真正面から受け止め、自分自身に対しても柔軟に評価を与え、いつでも柔軟にそれを変えることのできる意欲も、不可欠である。

ところで、「ブランド」にも、単に信用度としてのブランドと、ステータスあるいは虚栄心のためのブランドとがある。
例えば、信用度としてのブランドは、「トヨタ」「日産」
ステータス、虚栄心のための(になるかもしれない)ブランドは、「ポルシェ」「ランボルギーニ」など。

もちろんそれら2つは不可分で連続性をもったものである。しかし、本来、人というものが、全く自立心あふれる人ばかりであれば、ほとんど前者の意味でのブランドしか存在しないだろう。
虚栄心を満たそうとしたり、ハクをつけたかったりする弱さがあるために、高級ブランド品があったり、(偏重した)学歴社会があったり、「資格」社会があったりする。

ブランド、あるいはイメージは、本物の実力によって作られ、優れたPR戦略に助けられて効果的に形成される。実力を軸として、効果的にPR(パブリック・リレーション)技術を駆使していくことができれば、自信と誇りと共に、自らの描いた理想の実現をめざして、あとは前進していくのみである。

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